株式 心理学

板情報と投資家

板情報を最も重視する投資家の方は、主に二通りに分かれます。
ひとつは、株式投資に関する情報をあまり知らない人。
もうひとつは、知り尽くしている人です。
前者の場合、一番判断材料がシンプルで、実際にわかりやすいという理由で板情報を重視します。
後者の場合は、人間の心理、心理学というものを熟知しており、株式投資においてそれが最も重要であるという境地に達したからと言えるでしょう。
つまり、板情報は初心者か上級者が主に重視する情報と言えます。
板情報に振り回されるのは、当然初心者の方です。
恣意的な急上昇、急降下によって、思わず買ってしまい、結果大損するというパターンはほとんど初心者の方が引っかかるかと思います。
その一方で、では上級者の方は振り回されないかというと、実はそうとも限りません。
板情報はダイレクトに人間の心理学的な面を表します。
人間心理は傾向はあっても対策はそれぞれ。
その時々で色々変化します。
例えば、現在の株価よりも少しだけ低いところに買い注文が殺到しているとします。
逆に、売り注文はほとんど出ていません。
この場合、普通は買い時では、という判断をしますよね。
少し値を下げても分厚い買い注文があるのでその後急落する可能性は低い、と思うのが初心者の方の一般的な考えかと思います。
逆に、上級者の方はこれを危険と判断します。
こういう状態で停滞している場合、一度値を落とすと一気に買い注文が引く、という事を経験上知っているからです。
しかし、結果的に必ずしもそうなるとは限らず、本当にその後株価が急上昇するケースもあります。
これはビギナーズラックではなく、普通にあり得る事です。
この場合は、板情報を見た初心者の方が今買えばお得だと思って買い、それをきっかけに買い注文が急に増えた、というパターンですね。
このような事もあるので、板情報は難しいのです。
株式投資において、心理学上影響を与えやすいもののひとつです。

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