株式投資を子どもに行わせる目的は、“儲ける”ことではありません。むしろ、株式投資に備わるさまざまな要因を理解し、株式投資における“失敗”を学んでほしいのです。そして、その失敗を子ども自身で取り戻そうとする力を身に付けさせるのが一番の目的なのです。
極端なことを言いと、ある企業に株式投資して、その企業が倒産してしまい、子どもが投資した財産が打撃を受けたとしても、そこから“リスク”を始めとして、たくさんのことが学べるのです。また、そのようなリスクを今後回避するにはどうすべきか、または、損失を生じた財産をどうやって回復すれば良いのかなどを、お父さんやお母さんの指示なしでじっくりと考えるようになります。さらに、時間の経過とともに、経済の歴史や仕組み、財務諸表の見方、企業戦略、業界における優位性なども、好奇心をもちながら少しずつ理解できるようになるでしょう。
株式投資を始めると、自然と次のようなことを学ぶことができます。
・経済や金融、会社の仕組み。
・株価が上がったり、下がったりする要因や理由。
・投資に伴うリスクと、リスクコントロールの方法。また、リスクを回復するための知識や方法。
・株式投資と投機との違い。
・株式市場のイメージとその実態。
・金利変動による企業や株価、経済に与える影響の仕組み。
・財産を時間かけて築いていくこと。
・自分が出資した企業の事業構図を把握することで、社会の一員という意識をもつこと。
株式投資から学ぶこと